朝、布団から出る時に「よし、起きるか」と言っている自分に気づいた時、冬が近いんだなと感じてしまいました。温度計で測るより言動の方が的確なセンサーですね。
今日は『ごま汁』についてお話しようと思います。ごま汁を知ったのは栗原はるみさんの料理本です。
私は子供の頃、明治生まれのおばあちゃんの料理を食べていたので、ほぼほぼ和食で育っています。農家出身の祖母は、薪のかまどでご飯を炊き、大鍋でお味噌汁を作っていました。おかずは自家製漬物とご近所のお豆腐屋さんの油揚げ、焼き魚です。おやつが欲しいと言うと、切干大根の煮物が出てきたりするので、渋い食生活だったと思います。
今思えば、これが良かったんですね。子供の頃から虚弱体質で、風邪をひいては入院をする生活だった私が、成長するにつれ人並みに元気になっていったのは、この食生活のおかげだと思っています。
忘れられない味は、ほぼネギだけのお味噌汁です。どうやって味付けしていたのか再現が難しいのです。祖母は練炭や薪で調理をしていたので、熱源による違いも大きいとは思うのですが、祖母が作っていた料理は奥深い味がしました。栗原はるみさんの『ごま汁』は祖母のお味噌汁と近く、何とも言えない味わいがあるんです。
作り方は簡単で
1. 鍋にだし汁と味噌、すりごまを入れ火にかける
2. ひと煮立ちしたらネギを散らす(ネギはできるだけタップリと)
これだけです。
朝の忙しい時間に鍋を使うのがイヤなら、マグカップに全ての材料を入れ、熱湯を注いでも美味しく作れます。すりごまは練りごまでも大丈夫。私は練りごまとすりごまの両方を使うこともあります。ごまは擂りたてが美味しいのですが、市販品でもいいのでとりあえず朝ご飯に飲んでみてください。体が温まってくるのがわかると思います。
これからどんどん気温が下がるので、朝いかに体を温めるかが健康のキーになります。私たちの周りには体温を上げる食材がたくさんあります。まず、身近な食材を大切に大切に使って体調管理をしましょう。
マクロビオティックには『身土不二』という言葉があります。身近な物ほど大切にしましょう!という意味です。寒い季節に温活する食材は、私たちのすぐ近くにちゃんとあります。食べ物のチカラを上手に使って、寒い冬に負けない体を作りましょう。